和方養生技術伝承塾~鍼灸・操体実践講座~ 急性期から慢性期まで患者さんが喜ぶ技術を伝承します

養生の指導も愉しく、少しづつ

はじめに †
•今回は、慢性期の養生指導についてです。
•慢性症状で、操体してもなかなか効果が目に見えてこない方もいます。
•長患いはクセの病とも言えるので、養生法を指導する必要も出てきます。
◦操体が良い処は、気持ちよいので習慣にしやすい事です。
■気持ちの悪い事を無理して習慣にすると体の歪みは増すようで、
挙げ句の果てに体を壊してしまう事もありますので。

養生指導も少しづつ †
•操体も含めて、良い習慣が身に付けられれば、
たまに操体の治療を受けたり講習会に参加するよりも効果があります。
•ですから、操体を身に付けられるように指導していくのは、
操体で治療する以上に大切な事だと思います。
•息食動想の自然則を伝えるのも大切です。
◦「食」の事など、材料の入手から料理の方法、季節毎の料理など、
話がつきないぐらい沢山の内容があります。
◦「息」や「想」も詳しく伝えようとすると、長い時間がかかります。
◦「動」の自然則を操体の操法をしながら伝えていく過程で、
おりにふれて伝えていくと良いと思います。
◦特に、「想」については、
受け手の方が悩んでいて
心の中を思いが堂々巡りしている最中に
「想」の自然則を伝えても、
堂々巡りのネタを増やすだけの結果にしかならない事も多いです。
■体が緩んで、
受け手の方の口から
「なんかどうでも良くなっちゃった」という言葉が出た後に、
機会を見て
「操体では、愉しい事に心を向けなさいって言うんですよ。
 頑張らないで気持ちよくとも言います。」
  というような事から入っていくほうが伝わりやすいです。

養生指導と体を緩める事が矛盾しないように †
•そういう点も含めて、
操体や「息食動想」の自然則の指導と
体や心を緩める事が
矛盾しないよう注意が必要です。
◦伝え方によっては、
受け手の方が心と体を硬くしてしまう場合もあります。
■特に、
今まで、操体風と正反対の思い方、行動の仕方を取ってらした方が相手の場合には、
ゆっくりじっくり伝えていきましょう。
◦私たちの目的は、
受け手の方に操体で気持ちよさを感じてもらう事で、
■そう思ってもいないのに
「操体は気持ちよい」とか「気持ちよさがが一番」
と話してもらう事ではないと思いますので。

受け手の方が普段している事を利用する †
•受け手の方が普段自分でしていた事を、
その方のその時の体の歪みなどに合わせて、
少し操体風にアレンジする事から始めると巧くいく事が多いようです。
◦例えば、前に「操体あらマッサージ」と言う題で書いた時のお婆さんには、
お風呂で膝のお皿を撫でているという事だったので、
■膝裏の痼りを押しながら首を捻ったり回したりして
膝裏痼りが痛くなる格好を探し、
首を戻したくなるまでその姿勢を維持しておく
 という操体を伝えました。
•定番とはかなり違ったものになる事もありますが、
操体をオーダーメイドしてみるつもりで色々工夫していきましょう。

縄を使って足の指揉み
•例えば、足の指揉みなども
寝た姿勢でも一人で出来るように伝え方を工夫してみます。
◦縄跳びの縄のようなものを足の指裏関節部(指の足の裏側)にひっかけて、
反対側を片手で握り、もう一方の手も拳骨を作って、
縄を握っている方の手の4本の指の重なっている部分とこすり合わせる、
つまり、拳骨同士をこすり合わせると、
その動きが縄を伝わって足の指揉みをしたのと同じ効果を出せます。

まず覚えて貰う操体は? †
•そういうアレンジが巧くいきそうに無い時に、
一つだけ操法を覚えてもらうとしたら、
中腰尻振り運動やトイレット繰法などの立ち姿勢での重さの操体を
テーブルなどに手をついた形で行うよう勧めるのが
習慣にしてもらいやすいようです。
◦テーブルくらいの高さのものなら、
机、椅子の背、流し台、洗濯機、手すりなど、
普段の生活の周りに沢山あるので、
少しの時間でもやりやすいからです。
◦この時に、
症状に関連する指を反らしながら行うことも
 伝えられるとなお良いです。
■ここで反らす指は、
少し反らすとピリピリビリビリする指です。
■ピリピリビリビリする指のほうの手はその指だけを机などに付き、
反対側の手は手のひらをつけた形で
中腰尻振り運動をするわけです。
■こうすると、
全身のバランス調整と急性期の応急処置とが同時に出来ます。
◦詳しく書くと長くなりますので、詳しい説明は「操体の自然則」編でします。
•受け手の方に聞かれたら、
経絡は前・横・後ろなので・・・という「体は自然」で説明した事や
「操体の自然則」を伝えても良いと思います。
◦が、あまり一度に伝えて覚えられない状態だと習慣にしてもらえません。

難しい3つの病気 †
•体が変化するのは難しい病気もあります。
◦遺伝性の疾患や中枢神経性のもの、末期のガンなどです。
•操体の良い処は、そういう方でも、
辛さを減らしてさしあげたり、
日常生活上不便な事を改善してさしあげたりという事が出来る事です。
•ただ、時間は非常に掛かります。
◦私は、そういう時には、次男の事を話します。
■前にも何度も書いていますが、次男は脳性麻痺なので、
操体をしていても1ヶ月単位では効果が見えません。
でも、1年単位で見ると変化しています。
少しずつ出来なかった事が出来るようになっています。

脳性麻痺でも1年単位で見ると変化していく †

少しづつ小さな字が書けるようになっていった †
•中学1年生も終わる頃になって、
やっと5mmのシャーペンが使えるようになりました。
◦それまでは、9mmのシャーペンでした。
•保育園の頃は
塗り絵をさせると境界から3cm以上はみ出してしまうくらい
手先が不自由でしたので、
小学校に入ってからなかなか字が書けませんでした。
◦1年生の夏休みに2cm四方の枠内になんとか仮名が書けるようになりました。
◦6年生の卒業文集では
5mmの原稿用紙に細いフェルトペンで字が書けないので、
9mmのシャーペンで1cmの原稿用紙に書いたモノを縮小コピーしました。
•1年経って5mmのシャーペンで
画数の多い漢字以外は6mm四方の原稿用紙に書けるようになりました。
◦早くは書けませんが。

不可能と言われた平泳ぎも海で遠泳完泳 †
•水泳担当のPTさんから
「内反尖足なので一生絶対に出来るようになりません」
と言われた平泳ぎも、
中学1年の夏の臨海学校で海での遠泳を完泳するまでになりました。
◦彼が気持ちよいと言う操体を夕食後して、あとは、
練習が愉しくなるような工夫をした
(この辺りの考え方も操体そのものです)だけです。
■操体は体の自然に基づいた方法だからなんだろうなと思っています。

次回は †
•今回は主に養生指導について書きました。
•次回からは、操体を身に付けていく時に役に立ちそうな事を書きます

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