和方養生技術伝承塾~鍼灸・操体実践講座~ 急性期から慢性期まで患者さんが喜ぶ技術を伝承します

陽明経絡病証

基本的に †

ツボが浅く、熱が高く、動きが速い †
•陽明の病は、体の前面に主症状が出る病で、
ツボが浅く、熱が高く、動きが速い事が特徴です。
◦邪気が顔や前頭部に突き上げる上衝を伴う事が多く、
その反動として、膝から下が冷えて虚す事が多くなります。
•代表例は、更年期障害やかんの虫、熱射病など。
◦不眠の多くは、太陽の病と陽明の病の合病です。
•邪気を散らし、下げる事と、手早い刺鍼が大切で、
腹の虚があれば補います。

精神症状を伴う事がある †
•邪気が顔や前頭部に突き上げる上衝を伴う事が多く、
陽性の精神症状が出やすくなります
■『霊枢』経脈編「高きに上がって歌い、衣を棄てて走らんと欲す」
•『傷寒論』に「陽明之為病、胃家実也」とあるように、
臍より上は実する事が多いのですが、陽明経が虚す事もあります。
◦その場合には、陰性の精神症状が出やすくなります
■『霊枢』経脈編「一人戸を閉じ窓を塞いで居る」
•というよりも、
陽明経の病は「上が実し、下が虚す」と考えた方が良く、
その割合に応じて精神症状は変わってくるという事でしょう。

ツボが出やすい所や狙い目 †

手の陽明の特に、手首より先に引きやすい †
•まずは、手足の陽明経、特に、
手の陽明の手首より先に引きやすいです。
◦鍼では合谷、親指・示指間の八邪。
◦灸では拳先、骨空、指端、井穴。
■少しずれて、手親指の拳先、骨空、指端、井穴に出る事もあります。

表位は手陽明に、鎖骨より下は足陽明に †
また、

•目の表面の病や、歯・口の周りの病など鎖骨から上の前面の病は、
手の陽明に引き易いし、
•乳痛、腹の表面の痼りなど鎖骨から下の前面の病は、
足の陽明に引き易い事が多いです。
◦足三里の灸は、恒常的な上衝を下げる効果があり、養生の灸として有名です
•梅雨明け直後の真夏の老人の譫語も合谷に引くと良いです。

手足引き鍼以外では †
•前頭部は、ツボに関わらず熱い所を散鍼します。
•下腹部の虚が原因の事(虚火上逆)の事も多いので、
ツボを見つけて補います。
◦更年期障害では、腹の虚が横にずれて、
五枢,維道、居寥にツボが出る事が多いです。また、その影響で、
■足の陰経、蠡溝、中封、照海などにもツボが出ます。
■腰痛や不眠を伴う場合には、それらに関係するツボも出ます。
•不眠は、陽明と太陽の合病で、
言葉や腹の虚などが原因で生じた邪気が頭を衝き、
後頚部や肩が硬くて降りられず、
頭の中で堂々巡りしている状態の場合が多いです。
◦頭の使い過ぎで真気が集まりすぎ降りなくても上衝の原因となります。
■陽明の病のツボの他では、何と言っても、
後頭骨下縁の天柱・風池が狙い目です。
■横頚部中央や肩井や肩胛骨周りのツボも使って、
後頚部や肩周りを緩めます。
■上腕の少陽から太陽や、手の甲4,5間などに引くのも良いです。

手順 †

慢性期 †
•合谷に引き鍼した後、ツボを考慮して慢性期の型の順で刺鍼します。
◦肩頚頭など、表位と言われる肩胛骨鎖骨から上を中心に、
触って熱い所には散鍼してから刺入します。
◦必要に応じて、灸を加えます。その場合には、
下腹や足に灸・灸頭鍼を行い、手の指端の灸で終えます。
•また、灸や灸頭鍼を中心としても良いです。
◦手の人差し指か親指の骨空ではじめ、
うつ伏せ、仰向けの順で上から下に施術し、
手の指端の灸で終えます。
•陽明経の下の方が虚している割合が高く、
陰性の精神症状がでている時は、
下腹や足の経絡を補う事にも力を入れます。
•一番大事なことは、手早い刺鍼です。
◦慢性期と言っても
のんびり時間をかけて刺鍼するという感じでは無いです。
■刺入時間、施術時間共に短くなるようにします。

急性期 †
•合谷に強めに引き鍼した後、
前頭部付近の熱い処を散鍼し、
また、手陽明経に引き鍼をするのが基本で、
親指示指間の八邪や沢田流合谷で終えるのも良いです。
◦慢性期以上に手早い刺鍼が大切になります。
•灸の場合には、
合谷の代わりに親指か人差し指の骨空で始め、指端で終えます。
•肩こりなどを伴う時には、
合谷の引き鍼の後、肩こりのツボに刺鍼し、
前頭部付近の熱い処を散鍼した後
手陽明経に引き鍼をして終えます。
•更年期障害では、
合谷の後、内関、足の陰陽、腰、肩、頚の順に刺鍼し、
前頭部散鍼・手陽明引き鍼。
•不眠の場合には、
合谷の後、天柱・風池を中心に後頚部・肩周りを刺鍼し、
前頭部散鍼・手陽明引き鍼。
•手技の場合には、
手の人差し指・親指を反らせたり、
井穴を抓んだり、指裏の横紋付近を揉んだりすると効果が出やすいです。

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