和方養生技術伝承塾~鍼灸・操体実践講座~ 急性期から慢性期まで患者さんが喜ぶ技術を伝承します

歪みは筋肉に記憶される

歪みは筋肉に記憶される

気持ち悪い事をすると体が歪む 

  • 操体では、「気持ち悪い事をすると体が歪む」のが病の出発点とされています。
    今回は、その体の歪みというのは、具体的にどういう事か。
    どういう事が体のどの部分に起こっているのかを考えていきます。
  •  体が歪むというのは、どういう事でしょう。患者さん方にじっとしたり動いていただいたりしたのを、目で見たり感想を伺ったりして、歪みを見付けていきますね。
    見た目に左右差があったり、他の方との差が大きかったり、動きに
    ぎこちなさがあったりすると歪んでいるなと思います。
    そして、巧くいけば、操体をした後には、左右差や他の方との差や動きのぎこちなさが少なくなっています。
    この時、患者さんの体には、どういう変化が起きているのでしょう。
    何処が変わったのでしょう。

筋肉が変化

  •  私は、筋肉が変化したのだと考えています。
    ヒトは、体の筋肉を伸ばしたり縮めたりして動いています。
    骨や皮膚は筋肉に引っ張られて動いているだけで、骨や皮膚が単独で動く事はありません。
    ある特定の動作をする時に、ある特定の筋肉が基本的に縮みます。
    その動作を止めれば縮んでいた筋肉は伸びます。
    そして、同じ動作をし続けると同じ筋肉が縮み続けます。
    それが長い間に繰り返されると、その動作を止めても伸びることができない部分が筋肉の中に出来ます。
    それがシコリです。
    そして、その縮んだままのシコリになった状態が続くと、今度は筋肉は伸びきって、縮む必要のある時にも縮めない状態になります。
  •  この事は、生理学において、カエルの筋肉を使って実験され確かめられている事だそうです。つまり、
  1. 筋肉に負荷を与えると筋肉は縮み、負荷を取り去ると筋肉は緩み、元の長さに戻る。
  2. 筋肉に負荷を与え続けると、ある限度を超えた処で、負荷を取り去っても筋肉は縮んだまま、短い状態のままになる。
  3. 2.の段階の筋肉に負荷を掛け続けると、ある限度を越えた処で、筋肉は元の長さよりも長い状態に伸びきってしまう。
  4. 3.の状態の筋肉から一度負荷を取り去った後に、もう一度負荷を掛けても筋肉は縮む事はない。
  •  また、生理学的に、ヒトの体の中にある組織で、興奮性の物、つまり、比較的短時間で変化する組織は、三つだけ、筋肉の他には、神経と腺だそうです。
    この中で、長さが変わる物は筋肉だけです。
    つまり、体が動くというというような短い時間で変化する組織の中で、長さが変わるもの、治療する時間(比較的短い時間です)の中で変化して動きがスムーズになったりするのに関係するのは筋肉だけなんだなぁと思いました。
    そうです。
    操体をして、歪みが少なくなったり、動作がスムーズになるのは、操体をする事で、筋肉の縮んだままや伸びきったままの状態が改善されるからなんだなと思ったわけです。

 話を戻すと、体の中に筋肉が伸びない部分や縮めない部分が出来るから、ヒトの体は歪むわけですし、動作がぎこちなくなるわけです。
一般的に、縮んだまま伸びなくなった状態を実のコリと呼び、伸びきって縮めなくなった部分を虚のコリと呼びます。
そして、いわゆるツボというのは、皮膚に近い処が虚、
つまり、筋肉が伸びきったままの状態、奥の方が実、つまり、筋肉が縮んだままの状態になっています。
そして、そういうツボが出来て、体が歪んでいくと、動作がしづらくなりますので、そのまま生活して活動を続けていくと、動作に
無理が生じます。
そのため、シコリのなかった筋肉にも、正常の状態よりも余
分に負担がかかります。
そうすると、それまで正常だった筋肉にもシコリが出来ていきます。
そうして、歪みが益々酷くなり、ツボは増えていきます。
このあたりをこれから詳しく書いていきます。

筋肉の状態

  •  レントゲン(X線)には、筋肉は写りません。
    何らかの形で、筋肉の三つの状態、つまり、正常に伸び縮みする状態、縮んだまま伸びなくなった状態、伸びきって縮めなくなった状態を、筋肉を切らずに、レントゲンのように触らずに調べられ、写真やビデオに見れるようにならないものかなと思います。
    そうすれば、操体をはじめ、指圧按摩や鍼灸などの治療の根拠を発見していけるよ
    うに思います。

心の緊張

  •  また、心にストレスが掛かった場合にも体を緊張させて耐えますね。
    例えば、肩を上げ、手を握りしめます。その時には、たいてい、足の指も握りしめています。
    その状態が長く続けば、心の緊張も筋肉の中にシコリを作っていきます。
    心の緊張は脳に記憶されるだけでなく、筋肉にも記憶されると言っても良いかなと思うほどです。
    逆に、心の緊張する姿勢に関わるツボを緩めていくと、心の緊張を解(ほぐ)す事も可能です。
    ヒトは、肩を下げ、手足の指をふんわりと開いた状態で心を緊張させる事はできないのです。

次回 ツボについての考察

 次回は、ある特定の動作を繰り返した結果として、ツボが出来て、そして、歪んだまま動作する事で、ツボが増えていく様子を考えていきます。
いわゆる経絡の話にも繋がっていきます。

powered by Quick Homepage Maker 5.0
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional