和方養生技術伝承塾~鍼灸・操体実践講座~ 急性期から慢性期まで患者さんが喜ぶ技術を伝承します

未病と発作、経絡病証と気血水病証

はじめに †
東洋医学的な病証の見方は大雑把に3つです。

1.一つ目は「未病と発作」で、病の慢性期と急性期を見ています。
2.二つ目は「経絡病証」で、体を縦切りに見ています。
◦立ち姿勢で体を前・横・後ろに3分類するのが基本で、
前・横・後ろ×内外×手足で12経絡になります。
■体の外側を中心にした病気に良く当てはまります。
3.三つ目は「気血水病証」で、体を横輪切りに見ています。
◦立ち姿勢の頭首胴で、
i.肩胛骨・鎖骨から上が「表位」、
ii.その下で横隔膜までが「上焦」、
iii.その下で臍までが「中焦」、
iv.臍から下が「下焦」です。
■体の内側の病気に良く当てはまります。

未病と発作 †
東洋医学的な病証の見方として、
慢性期は未病、急性期は発作というのが、先ずは基本になります。

1.未病
◦未病というのは、病が動いていない状態の事ですが、
動いていないから症状ははっきり出ていませんが、
体に歪みはありますし、悪血や水毒もあり、
そこからすこしずつ邪気が漏れているのが普通です。
■悪血や水毒などが沈静化しているので症状ははっきり現れません。
■体の恒常性維持機能が働いて、
歪んだ成りになんとかバランスを保っている状態です。
2.発作
◦そういう未病の体に、耐えきれないストレスが罹ると、
体は邪毒を取り入れ増殖し、発作的な急性症状の状態になります。
そして、未病の状態よりも生命力は少し落ちた状態になります。
■発作的急性症状になった時に、
安静にしてたり適切な治療を受けると、
体から邪毒が排出され、
体は元の未病の状態よりも少し生命力が高い状態でバランスします。
■発作的急性症状になった時に、
またストレスが罹ったり誤治を受けたりすると、
体は邪毒を取り入れ増やし、症状が消えても、
元の未病の状態よりも少し生命力が低い状態でバランスしてしまいます。
•こういう未病と発作が、いつも繰り返されていると考えるのが、
基本の見方です。

経絡病証 †
•経絡病証は、体を縦切り、つまり、
直立2足歩行するヒトの体にかかる重力負荷を分担している
分類であると言えます。
◦立ち姿勢でのヒトの姿を
前から見た時、横から見た時、後ろから見た時、
それぞれの時に見えやすい部分に分けるのが基本です。
■これに体の内外の区別と手足の区別を組み合わせると、12経絡となります。
3×2×2=12
• 

•大雑把には、
足という2本の丸太の内側同士がくっついて胴体が出来ている
 と考えると良いでしょう。
◦ですから、
体の内側も大雑把に前、中~横、後ろにわけ、それぞれ
足の内・前の太陰、内・中~横の厥陰、内・後ろの少陰
が担当していると考えれば、
腹筋の直ぐ下にある胃腸が内・前の太陰、
腹膜後器官で背中側から手術する腎臓が内・後ろの少陰に属する
のは理解しやすいでしょう。
◦ですから体の横輪切りの解剖図を見れば、
だいたいどの経絡が担当するか検討がつきやすいです。
■目の奥の病、網膜剥離や近視乱視が足厥陰(内・横~中)に関係するのも、
目の高さの横切り解剖図で、
網膜や近視乱視に関係する目を動かす筋肉が内側の中程に在るからでしょう。

気血水病証 †
•気血水病証では、体を横輪切り、つまり、
肩甲・鎖骨から上を表位、
その下から横隔膜までを上焦、
横隔膜から臍までを中焦、
臍から下の胴体部分を下焦と分けています。
•未病の際には、
表位や上焦は邪気が多く、
中焦は水毒が多く、
下焦は悪血が多いとされます。
◦気は軽く、血は重く、水はその間なので、
病が動かない未病の時には、より重い物が下になっているのでしょう。
■どぶろくを造って冷蔵庫に静かに放置しておくと、
上からガス、清酒、そして、底のほうには澱が溜ま
るのと良く似ていると思います。
• 

•発作の時には、
腹の寒から頭の熱に向かって邪気が突き上げる上衝
という現象が起こるとされています。
◦腹の水毒や悪血が悪化、つまり菌やウイルスが増殖して、
そこから発生した邪気が頭を衝くそうなのですが、
腐った水、つまり菌が繁殖した水からメタンガスが沸く
ような物かなと考えると解りやすかったです。
■放置したどぶろくを暖かい処にしばらく出しておき、
少し揺すってから栓を開けると泡共に吹き出す
様子にも似ているような気がしています。

大雑把に掴もう †
•病証に関しては、先ずは
今回解説した程度の事を大雑把に把握する事が大切です。
◦臨床の場では、大雑把な分類を思い浮かべるほうが、
細かな事を覚えるよりも役に立ちます。
•目の前の方が、
だいたい大雑把に分類するとどういう状態か掴む勘を養い、
その掴んだ事に合わせてツボや手順、技法を選んでいける
ようになりましょう。
◦細かな知識を覚えるよりも、
大雑把な分類から判断できる勘を先ずは、養いましょう。

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