和方養生技術伝承塾~鍼灸・操体実践講座~ 急性期から慢性期まで患者さんが喜ぶ技術を伝承します

操体は重さと末端で決まる

操体が巧く極まったなという感じになるために †
•前回までの3回で、
実際の臨床の場で行われる操体の操法の時代による変遷と
その理由ではないかと思われる事を書いてみました。
•今回は、
タマメの間で気持ちよさを引き出すというか、
操体が巧く決まったなという感じになるために、
私が一人操体の時に自分で試してみたり、
二人操体の時に受け手の方に試してもらったりしている
二つの方法を紹介します。

原始感覚のうち、何に注目するか †
•みなさんは、
原始感覚に問いかけながら、
より深い気持ちよさが味わえる格好を探していく時に
どんな事に注意していますか?
•タワメの間でイマイチ気持ちよさが足らないなと思った時に、
先ず何をしてみますか?
◦私は、二つのことをやってみます。
i.一つ目は、体重の移し方を少し変えてみる事で、
ii.二つ目は、手首・足首・首から先の末端の動きを少し変えてみる事です。
■足の甲を反らす事をきっかけにする操体など、
手足の末端がきっかけの場合には、
体重の移し方を変えると気持ちよさが深まりやすいようですし、
■中腰尻振りなど体重を移す事をきっかけにする操法の場合には、
手首・足首・首などの動き、特に、
手首の場合は捻り方、
足首の場合には反らし方(爪先上げ)を変えると、
気持ちよさが深まりやすいように感じています。

爪先上げの時は、体重を肩のほうに移すと気持ちよい †
•例えば、
仰向けで足の甲を反らせる定番の操体、つまり、
爪先上げの時は、
或る程度足首を反らした後で、
体重を右のお尻、左のお尻、右肩胛骨、左肩胛骨という風に
移してみるわけです。
◦この操体の場合には、
肩胛骨のほうに体重を移したほうが気持ちよさが増す場合が多いと思いますが、
右か左かは歪み方によって異なってきます。
■また、右肩に体重を移すと気持ちよい場合には、
自然に首が右を向いてくる事が多いですし、
それよりも確率は低くなりますが
右膝も右に少し倒れ気味になるようです。
■最も、首の痼り具合によっては、
膝は右に倒れるけれど
首は左に向いたほうが気持ちよい場合もあるようです。

爪先挙げ+体重移しは、気持ち良さを長く味わえる †
•この操体の場合、
全身に連動させる事を考えると、
足首から遠い手首や首の動きで全身連動をさせる事もできます。
◦例えば、
足首を反らせると同時に
手首や首も反らせるという方法です。
■でも、少なくとも私の場合には、
足首を反らせながら
手首や首の動きも調節するよりも、
体重を移すほうがやりやすいというか、
頭を使わなくて済むせいか
気持ちよさが深まりやすいように感じています。
◦また、
体重を移す事を付け加えるほうが、
足首の反らし具合が少なくても、また、
腰などもあまり大きく動かさなくても
気持ちよさが深まりやすいようです。
■そのため、その分、
一人操体でも長い時間タワメの間の気持ちよさを味わう事が出来る
ように感じています。
■特に、足首の反らし具合は少ないほうが、
タワメの間を長いこと味わえるようです。

二人操体で、爪先挙げに体重移しを加える †
二人操体として行う時は、

•受け手の方が言葉が通じる方の場合には
i.「体重を少し肩のほうに移してみたらどうですか」
 と声を掛けます。また、
ii.「腕を交互に頭のほうに伸ばすというか、挙げてみて、
 気持ち良さに差がありますか?
 あったら、
 イイ感じのするほうの手を
 挙げたままにしておいてみてください。」
  と声を掛けても、
 挙げたほうの肩に体重を移している事になります。
•通じない場合や巧くできない方の場合には、
i.操者の手のひらを
受け手の方の左右どちらか良さそうなほうの肩に当てて
操者の体重を少しかけてから、
気持ちよさの変化を聞いたり、
息の深くなり具合を観察したりして、
巧く行きそうな時は続けます。
■上手くいかない時には、
反対側の肩に少し重さをかけてみて、
気持ち良さが深くなるか聞いたり、
お腹に息が入るか観察したりして
良さようなら続けます。
ii.また、カワの操体風に、
肩に近い胸の皮膚を肩のほうに少しズラしても
同じ様な効果が上げられます。
•どちらにしても、
受け手の方の足の甲の動きに対して
操者の手のひらを直接甲に当てて抵抗するよりも、
長い時間タワメの間の気持ちよさを味わえるように思います。

重さの操体では、末端の動きを加えると良い †
•次は、
きっかけが体重移動の場合について書いていきます。
◦一般的なのは、
中腰尻振りとトイレット操法です。

中腰尻振りの場合 †
•中腰尻振り運動の場合には、
頭の高さの壁などに手を添えて、
膝を少し曲げて肩幅ぐらいの足幅で立ち、
お尻を左右前後に振ってみる事をきっかけにして
気持ちよさが深くなる格好を探していきますね。
◦この時に或る程度お尻を振る方向が決まったら、
言葉を換えて言えば、
体重を移動する方向が決まったら、
壁に触れている手の手首を
左右どちらかに捻ってみます。
■手は二つあるので、
組み合わせは4種類になります。
その中で一番良いほうに少し捻ったままにしていると
気持ちよさが深くなりやすいような気がしています。
◦反らしたり曲げたりも加えても良いと思いますが、
今までの経験を振り返ると
捻り具合が気持ちよさの深まり具合に一番関係している
ように感じています。
■途中で曲げや反らしを組み合わせるにしても、
きっかけは捻りが良いようです。
◦それに合わせて、
首の捻り具合や曲げ具合も変えてみると、
もう少し気持ちよさが深くなると思います。
•やってみて確かめてみて下さい。
•また、
足首を捻ったり、
爪先を上げたりするのを付け加えても、
気持ち良さが変化します。
◦手首ほど捻りと反らしの差は無く、
反らすだけでイイ感じが深まる場合が結構あります。
■足首の場合には、
親指側を反らすか、小指側を反らすかで
捻り方が絡んでくるようです。

トイレット操法の場合 †
•トイレット操法は、
膝を少し曲げて肩幅ぐらいで立って、
両膝の上に両手をついてから、
体重を左右前後あちこちに移動する事をきっかけに
気持ちよさが深くなる格好を探してゆきますね。
◦この時には、
手首は自由に動かせないので、
或る程度体重を移す方向が決まったら、
比較的自由に動かせる首の捻り具合や曲げ具合を少しづつ変えて、
一番気持ちよさが深まりやすい格好を探してみて下さい。
◦また、体重の移し具合によっては、
少し足首を反らす事も出来、
それでイイ感じが深まる場合もありますので、
試してみてください。
■この場合に、
親指側を反らすか、小指側を反らすかで
感じが違ってくるのも中腰尻振りの場合と一緒です。

タワメの間は、末端と体重移動で決まる †
いろいろな操体をいろいろな姿勢で試みてきて、
操体のタワメの間で
気持ちよさが深まっていくポイントは、
この二つ、

1.体重をどの方向に移すかという事と、
2.末端の手首・足首・首の動かし方というか固定の仕方
なんじゃないかなと思っています。
•末端の場合には、
4種8方向に動けるわけですが、
その動きの方向の組み合わせを
どういう配分でどの方向に固定するかという事になります。
◦固定すると言っても、
ずっと動かさないワケではなく、
一つのタワメの間のあいだには動きがあまり無い
 という意味ですが。
■それで、
手首の場合には捻る事が、
足首の場合には反らす事が
4種8方向の中心になっているような感じを受けます。
•この二つの組み合わせで
気持ちよさの深まり具合が決まってくるのは、まぁ、
体重は体の中心の動きに関わってきますから、
中心と末端を決めていけば、全身に連動した格好が決まりやすい
という事だと思います。
◦考えてみれば当たり前かなとも思うのですが、
もし、まだ試してられなかったら、
野次馬してみてください。

次回は、切っ掛けの違いで何が違うか †
•今回は、
気持ちよさを深める工夫として、
体重移動と末端の動きを取り上げました。
◦このように、私は、
操体操法は、重さと末端で決まりやすいと考えているので、
操体を伝える時には、
先ず始めに、
重さを移す事、末端の動きを全身に伝える事の二つを
体感し納得し理解してもらうようにしています。
•次回は、今回書いた、
末端の動きと体重移動の二つのきっかけを比較してみて、
違いについて書いていきたいと思います。

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