和方養生技術伝承塾~鍼灸・操体実践講座~ 急性期から慢性期まで患者さんが喜ぶ技術を伝承します

少陽経絡病証

基本的に †

少陽の病は、体の横に症状が出て、ツボが深く、変わりにくい †
•少陽の病は、
i.体の横・側面に主症状が出る病で、
ii.ツボが深く、
iii.変わりにくい事、ぶり返しが多い
◦事が特徴です。
■逆に、軽くても治りにくい病は、
   少陽位にツボが出ている事が多いです。
•代表例は、
i.体の横側面に関係のある病で、
脇痛、偏頭痛・耳鳴り・眩暈など。
「少陽之為病、口苦、咽乾、目眩也」
ii.経過が長く、軽くても治り難い傾向の病で、
喘息、アトピー、花粉症などのアレルギー疾患でも、
少陽経にツボが出ます。
■また、経過が長くなると、
肩こり、腰痛、悪血証などでも少陽寄りにツボが出ます。
片麻痺になる事が多い脳血管障害の原因になる事もあり、
そういう方は左右どちらかの横腹のスジバリが酷く、
脈の左右差も大きい事が多いです。
■特に上腹部中焦の水毒が多い場合には可能性が高くなります。

治療時間も長くなる傾向にある †
•なかなか変わらず、良くなってもぶり返す事が多いし、
良くなっていく過程で、昔の症状が復活する事も良くあります。
◦特に、薬などで症状のみ消した場合に多いです。
■典型例はアトピーと喘息の複合症状で、
治療の過程で咳と皮膚炎が繰り返し出現しながら
軽くなっていく事が多いです。
•患者さんにそういう点を良く話し、時間が掛かる事も伝えます。

ツボの出る横側面が左右入れ替わる事もある †
•また、
ツボの出ている側面が、体の上下で、左右入れ替わる
 事も多いです。
◦歯医者さんで体全体ほぼ右が凝っていて、
左耳の直下だけ左が凝り、左耳の耳鳴りのある方がいました。
■仕事中の特有の姿勢に由来すると思われます。

ツボが出やすい所や狙い目 †

手足少陽経  †
 まずは、手足の少陽経。

•手では、手の甲の2,3間、3,4間、4,5間(中渚)と、外関など。
◦灸では、中指・薬指の拳先、骨空、指端も使えます。
•足では、外承扶(足徹腹)、風市、外丘・飛揚、足甲3,4間、足臨泣など。

体の横側 †
 次は、体の横側面。

•頚では、横頚中央。
•背では、肩貞、痞根・徹腹、環跳。
•腹では、横腹(章門)、五枢・維道、居寥。
◦また、少陽経と表裏の手足厥陰に出る事もあります。
内関、上曲沢、陰包、蠡溝など。

古いツボの出やすい処
•経過が長いので、
古い病でツボが出る体の境目にも多くなります。
◦左右境界では、背の肩甲間部華陀経、腹の檀中や臍周り。
◦上下境界(横隔膜付近)では、背の膈愈・督愈、腹の心下部や章門。
◦体と手足の境目では、肩貞、居寥、外承扶(足徹腹)。
(「古いツボ、古い病」参照)

症状別には †
 その他、症状に応じてツボは出ます。

•耳関連では、耳周りの翳風,完骨,風池、
◦内耳の水毒が関係する時は足太陰のツボ。
•中風(予防)には、横腹のスジバリ。
•花粉症は上衝もあるので合谷、鼻水に上星、鼻の後ろの玉沈など。
•喘息では、肩甲間部華陀経、檀中など。

手順 †
•経過が長いので慢性期や応急的予防処置が多いです。
◦急性期は慎重に。
■中風など脳血管障害が疑われる時は、救急医療と連携します。

応急的予防処置 †
•横向きに寝てもらい施術します。
◦左右入れ替わりの在る時は寝方を変えてもらいます。
i.手の甲・内関に引き鍼した後、
頭から足に上から下に[2]のツボを刺鍼するのが基本手順です。
■中央部は痞根→章門→腹徹腹の順(陽陰陽)。
ii.足の陰経にツボが出ていれば刺鍼し、
iii.頭を散鍼し、手の甲に引いて終えます。
■陰経や腹への刺鍼は、状況を見ながら慎重に。
■腹の章門付近に刺鍼しない時は、
内関と足の陰経以降の刺鍼は省略しても良いです。
•症状に応じて、適宜、症状ごとのツボを加えます。
◦耳鳴り難聴の時は、耳周りに熱の在る事が多く、散鍼します。

慢性期 †
•ツボを考慮して慢性期の型の順で刺鍼します。
◦必要に応じて、灸・灸頭鍼をし手の指端の灸で終えます。
■喘息で肩甲間部華陀経に細い溝状のツボが在る時は、
灸頭鍼が効きます。
•灸や灸頭鍼と置鍼を中心とする時は、
手の中指か薬指の骨空に灸した後、
横向き(うつぶせ)で頭から足に、
次に仰向けで上から下に施術し、
手指端の灸で終えます。
◦花粉症には、鼻関連の頭のツボに置鍼すると鼻水対策になります。

眩暈発作、突発性難聴 †
•これらは、少陽病でも発作的な病ですので、
手早い刺鍼が大切になります。
◦体の横側を邪気が突き上げる(上衝)病態だと考えます。
•手甲、内関の順に引き鍼した後、
完骨,翳風,風池など耳周りのツボに刺鍼し、
体の横側に出ているツボを首から足に向かって刺鍼していきます。
◦横頚中央、肩貞、大包、痞根、風市、外丘、地五会等です。
◦途中でツボの出方が左右逆になる場合もあります。
◦ツボが出ていない時には省略しますし、
■発作が軽減したらその時点で止めます。
◦頭に散鍼した後、手甲に引き鍼して仕上げます。
•眩暈が酷い場合などは、
内関に鍼しないで行ったほうが良い事もあります。
◦患者さんの状態を良く確かめながら行うことが大切になります。
表位の急性症状でもあるので、それも参照してください。

子供の喘息 †
 子供の喘息には、
肩甲間部や命門~横腹の小児鍼や背骨揺すりや擽りが効きます。
(「子供にコロコロ」参照)

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