和方養生技術伝承塾~鍼灸・操体実践講座~ 急性期から慢性期まで患者さんが喜ぶ技術を伝承します

古いツボ、古い病

[1]基本的に †

古いツボは、表面ペコペコ、奥に硬いシコり †
 古いツボは、虚のツボです。表面はベコベコしていて、しばらくズブズブした状態が
続き、ずぅっと奥にたいへん堅い板のようなシコりがあります。

 また、奥が弦のようなスジバリになっていることもあります。板状のシコりを鍼灸で
ゆるめるとスジバリが出てくることも多いです。

 実のツボにくらべると見つけにくくなります。

 生命力あふれるところは弾力があります、元気な赤ちゃんの体のように。カチカチ堅
いだけでなく、ベコベコ・ズブズブ・フニャフニャも生命力が低いところです。

 奥の堅いシコりは、治療を続けると、すこしずつ表面へ上昇してきます。じっくり時
間をかけて消します。


古いツボを動かすと、腹の邪毒が動く †
 古いツボを動かすと、腹の邪毒が動き排出されること(瞑眩)が多いです。

 あまり急に変えると多量の邪毒の排出が一度におこり患者さんを必要以上に苦しませ
ることにもなりかねないので、少しずつ変えます。

 そのためには治療の後始末も大事で、頭(や表位)の熱へ散鍼し、手陽経に強めに引
き鍼します。灸の後始末では、手指端に熱めに灸します。


痛みを感じない古いツボもある †
 古くなると、押しても痛みを自覚できないこともあります。そういうときには、左右
反対側、同一経絡上や動作時連動筋肉内に実のツボがあることが多いです。

 左右反対側の例は、脊柱を挟んで同じ高さの左右などによく見られます。

 動作時連動筋肉内の例は、手の運動器疾患における軸足に多く、たとえばテニス肘の
ときの反対側下腿外側などです。

 それらの実のツボを消していくと、はじめ自覚痛のなかった虚のツボに痛みが出てき
ます。

 また、古いツボが消えると、もう一つ前の古いツボが出てくることがあります。順に
消していきます。


化学合成品、高度精製物の過食者は、ツボが消えにくい。 †
 甘い物(白砂糖)の過食者は、ツボが消えにくい。化学調味料,精製塩,添加物も同じ
です。

 鍼してシコりが緩んでもゼリー状のものがシコりと同じ形・大きさで残り、すぐに
またツボになります。

 また、鍼したときに筋肉が粘っこい感じを受けます。

 ですから、食養生の指導も必要です。10年ほど前に30半ばの方で1ヶ月甘い物を
たったら体質が変わりツボが消えやすくなったこともあります。

 鍼のみで変わりにくいときは、補の灸・灸頭鍼を併用したほうが変わりやすいです。
できれば自宅施灸もしたほうがよいです。施灸してくれる人がいないときは自分でで
きる指端などの灸をすすめます。


[2]古いツボが出やすいところ †

1.体の 境目に近いところに出やすい †

はじめ筋肉の太い所、古くなると横へずれ>>>左右境界近くへ †
 ツボは、はじめは筋肉の太いところに出ます。背中では1行線、腹側では胃経。

 病が古くなるとそこだけでは支えきれなくなり、横へ横へとずれていきます。
腹側では、章門、腰骨に張りつくように五枢・維道など。背中側では、3行線の痞根・
腰徹腹に出て、それらが関係する手足の少陽と厥陰にも出やすいです。


左右境界の近く †
 また、左右境界にも出やすく、任脈・督脈・華陀経を探します。

 基本的には、慢性症状の関連する高さ(例.喘息に定喘)に多いですが、臍まわりは、
さまざまな慢性症状のときに出るので、よく探します。


上下境界の近く †
 上下の境界は横隔膜ラインで、背中側の督愈、膈愈、膏肓の下よりなどに出やすく、
比較すると左側が多いです。


境界の組み合わせ †
 前後、左右、上下の境界の組み合わせにも出ます。百会、尾骨・会陰のまわり、大
包、鳩尾・巨闕付近など。


胴と手足、頭と首の境目など †
 体と手足、頭と頚の境目にも出ます。

 手と体では、雲門、肩貞。足と体では、衝門、居寥、環跳、足徹腹など。後頭骨下
縁の天柱,風池,完骨。


2.立ち姿勢で負荷がかかりやすい土台部分 †
 膝裏から脹ら脛、両踝まわりにもツボが出やすいです。


3.古い打撲、手術痕 †
 古い打撲や手術痕も古いツボになりやすく、悪血をともなうことが多いです。

 季節の変わり目、寒い時期、疲れたときや、汗をかいて冷房に当たったときなどに
痛むことが多く、50過ぎて初めて痛み出すこともあります。

 打撲したら、炎症が治まったときにすぐ、灸・灸頭鍼で悪血を散らしておくと良い
です。とくに打撲したとき痛まずにつぎの日以降痛み出したものはかならず行ったほ
うが無難です。古傷になりやすいので。数日してから痛み出したものは格別の注意が
必要です。漢方薬の駆悪血剤を飲んだほうがよいことも多いです。

 治療継続中に、今まで隠れていた古い打撲が痛み出すこともあります。そしたら灸・
灸頭鍼をします。


4.指端(灸) †
 手足の指端20か所にためしに小灸をして、熱くないところに多壮灸することは、よ
い自己養生になります。経絡変動調整に向きます。また、脳血管障害後遺症の麻痺な
どのときにも使います。足指端は、体の重心調整、中心軸調整にもなります。とくに、
足1指は、フォームが決まらない人の正中線作りに向きます。

 指端の灸の効果が出にくいは、その指裏関節部の横紋の端(節紋)にある小さなシ
コりをみつけ灸します。


[3]手順 †

はじめは、慢性期の型+灸・灸頭鍼、だんだん灸・灸頭鍼中心 †
 はじめはツボを考慮して慢性期の型をして、古いツボに灸や灸頭鍼をします。

 古いツボが定まってきたら、灸や灸頭鍼を中心に施術します。とくに古く変わりに
くいツボには枇杷葉灸頭鍼もします。


自宅施灸など †
 自宅での施灸もしてもらったほうが変化が早いです。古いツボの中でそのとき動か
したいところと手足の指端にします。

 一人暮らしなどで目標のシコりに灸がしにくいときには、指端に灸し、目標のシコ
りに円皮鍼が貼れれば貼ります。

 臍まわりにツボが出ていればそこもします。臍まわりは、濡れタオルをレンジパッ
クにいれレンジでチンしたあと口を閉じ乾いたタオルで包んだものをのせてもよいで
す。

 足湯・半身浴や砂浴なども向きます。枇杷エキスをいれた湯は、ぬるめでも温まり
やすいです。

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