和方養生技術伝承塾~鍼灸・操体実践講座~ 急性期から慢性期まで患者さんが喜ぶ技術を伝承します

受け手の方の体が気持ちよさを感じているか

はじめに †
•さて、今回は、
操法中の力の入れ具合や方向などの適量を決める判断基準
について書きます。

受け手の方の体がどう感じているか †
•操体を指導したり、受け手の方に操体する時、
動かす方向、動かす量や強さは、受け手の方の体がどう感じているかで決める
のが原則です。
◦操者が何をどう感じているかや、
受け手の方が自分の体の状態をどう話すかは、
あくまで補助になります。
◦受け手の方の体が感じている事と受け手の方が口に出して言う事は違っている
場合も結構あります。
■「体が感じている事を言えるようになりなさい」と伝えるのは簡単ですが、
実際に身に付けてもらうには時間が掛かるし、工夫が必要です。
■体で感じる事を口に出して言えないから病気になりやすい訳ですから。
■体で感じる事、心で思う事、頭で考える事、口に出して言う事、体で動く事、
これらがみんな一致している人は、体があまり歪まないので、
大きな病気にはなりません。
◦受け手の方や講習生がなかなか気持ちよさが解らなくても心を乱さずに、
ねばり強く、一つの動作をいくつかに分けてみたりとか、
いろいろ工夫していきましょう。

刺激の強さと効果の関係 †
•刺激の強さと効果の関係は、いろいろな考え方があります。基本的に、
1.痛い一歩手前と、
2.感じるか感じないかという処、
  この二つが効く事が多いようです。
•操体では、この感じるか感じないかのほうを使う事が多いですね。
◦手足の指には強い刺激を与えて逃げる動作を誘導する事もありますが。
◦あと痛い一歩手前を使うのは、
膝裏の痼りに少し痛く触れて逃げる動作を誘導くらいでしょうか?
■胴体部分をあまり痛くしない理由は、
胴体部分を痛くすると、痛くした箇所の歪みは取れても
全身の歪みが増す事があるためです。

痛さで全身緊張し歪みが増す事もある †
•こういう現象が起きるのは、
痛みから逃れるために体全体を硬く緊張させる
ほうに向かってしまうからのようです。
◦指など末端の痛みなら全身で逃げられるせいか、
痛くしても体の歪みが増す事は殆ど無いようです。
■それにしても、痛さよりも逃げる動作に意味があり、
痛さで全身を固まらせたら歪みが増す可能性もある
という事は踏まえて置いたほうが良いでしょう。

操体でも有り得る例 †
•操体は体全体の連動や気持ちよさを重視するし、
胴体部分に痛い刺激を与える事はあまりしないので、
痛くした事が原因で患者さんが体を硬くさせ、歪みを増やしてしまう
事は少ないですが、
◦操体でも、
目標にする処、誘導する処、抵抗や支えを作る処の3箇所が近く、
瞬間脱力が急速反転運動になると、
体の中のごく一部分に強い力が集中してしまうので、
そういう事が起こる可能性もあるので注意が必要です。

気持ち良さを感じている目安 †
•そう言う点も含めて、
受け手の方の体が気持ちよさを感じているかどうかを判断する目安
をいくつか持っていると良いと思います。

お腹に深く息が入る †
•これまで書いてきたように、それに一番役に立つのは、
受け手の方の息の深さ、お腹への息の入り具合だと思います。
◦この独特の呼吸は、操体に限らず、按摩・指圧でも鍼灸でも同じです。
◦また、空気が綺麗な処に行っても同じ息になります。
■体が気持ちよさを感じるせいだと思われます。
◦普段元気な子供がたまにカゼを引いたり頭が痛いと言って寝ている時
も同じような息の仕方になります。
■自己免疫機能が活性化する時に特徴的な息のようです。

瞬きが多くなったり、指先が振るえたり †
•息が深い間じゅうずっと、瞬きが多くなる事もあります。
•手足の指先が振るえたり、
腕や脚を動かしたりの自動運動が起きる事もあります。
•先回書いたように、
その時ポイントになるツボに指を当てていれば、
効果が出てきた時には、
i.そこの痼りが緩んだり、
ii.凹みが消えて膨らみが出てきたり、
iii.暖かくなったり
  という変化が起こる場合が多いです。
•カワの操体などでは、その前に、
指を当てている処でドキドキと脈を感じる事が良くあります。
◦血行が盛んになってくるためと思われます。
•また、動きの操体をしている時に、
充分に効いて、もうその操体を終わりにして良い頃には、
姿勢を変える動きが受け手の方の体に生まれてきたりします。
◦触れている手で受け手の方の体を見守る感じで操法していると、
こういう事は感じやすいようです。
•また、お腹がゴロゴロ鳴るのも
体が気持ちよさを充分に感じたサインみたいです。

目安を増やし、勘を磨いていく †
•常に受け手の方の体の状態を眺め、
自分が利用できる目安を増やしていく
事を心がけたいと思っています。
•受け手の方の体の状態を良く観察して、
受け手の方の体に描いてある通りに治療できるように
自分の感覚、勘を磨いていきたいものです。
◦体の自然についての理解を深め、
i.受け手の方の歪みやつかえている所が何処にあるか、
ii.それらが何故生じたのか、
iii.それを動かすとどういう事が起こる可能性があるか、
  などを解るようになっていきたいし、
◦それらを通して、
i.受け手の方の体の望んでいる事、
ii.やって欲しい事が掴める
  ようになりたいです。
◦そして、
操法中も刻々と変わっていく、
受け手の方の体の望みに合わせて、
少しづつ方向や強さを変化させられる
  ようになりたいと思っています。
•操体を始め、鍼灸や指圧按摩などの東洋的物療
(と昔、橋本敬三・翁先生が呼んでいた)は、そういう
体と体のリアルタイム・コミュニケーション(即時即応)が出来る
事が他の治療法にない特色だと思いますし。
◦私は受け手の方の体が刻々と変化していくのを眺めているのが好きなので、
特にそう思うのかも知れませんが。

次回は †
•今回は、主に操体をしている最中の目安について書きました。
•次回は、操法後の判断と養生指導に付いて書きます。

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