和方養生技術伝承塾~鍼灸・操体実践講座~ 急性期から慢性期まで患者さんが喜ぶ技術を伝承します

先ず、伝え合いを楽しむ

はじめに †
•前回は、養生指導について書きました。
•今回は、操体を身に付けていくのに大切だなと思われる事について書きます。
◦操体を身に付けていくのに一番大切な事は、
操体をする事を愉しめるかどうか、
操体を練習する事を愉しめるかどうかです。

練習を楽しめるようにする †

次男が字を書けるようになるまで †
•また、次男の事になりますが、
彼は保育園の頃には、
塗り絵をさせると境界線から2,3cmはみ出してしまう
ほどの巧緻性障害がありました。
◦つまり、
線を引き始めたり引き終えたりしたくても、
それが2,3cmずれてしまうくらい、
手を細かく精密に動かす事が出来なかったわけです。
•そのため、小学1年生になっても
1学期の間は字を書けずに授業中固まったままだったようです。
◦夏休み前に担任の先生から、その話を聞き、
このまま字を書くことを覚えられないと大変だな
と思いました。
◦どうしたら字を書く気になってくれるか、
字を覚えていく楽しさが解ってもらえるか、
しばらく考え込みました。
■ヒントは、やはり、橋本敬三・翁先生の
「子供には好きな事をさせろ」でした。
•そこで、当時大好きだったポケモンの絵をコピーして、
その横に2cm四方で1cm間隔の点線の十文字を入れた枠を
横書き原稿用紙風に作り、
絵のポケモンの名前とそのポケモンの覚える技の名前を書かせました。
◦これは、面白がってやってくれました。
◦ポケモンは種類が多く、技の種類も多いし、
ポケモンの名前はカタカナだけですが、
技の名前には平仮名のものも多かったので、
夏休みが終える頃には、
平仮名とカタカナ、全て書けるようになっていました。
■書くスピードは遅いし、
なんとか判読できるか出来ないかぎりぎりのレベルの字でしたが。

練習が楽しくなる工夫をする †
•大人の場合には、これ程の差は出ないかもしれませんが、
嫌々やったり、つまらないなと感じながらやっても、
あまり上達はしないでしょう。
◦巧くならないだけなら良いのですが、
体を壊す原因になる事もあります。
■操体は気持ちよさを大切にするので、
練習・稽古が愉しい事が多いですが、
愉しくないようなら
愉しくなる工夫をいろいろしてみましょう。
•操体を身に付けるという事は変えなくても、
練習する場や相手を変えたほうが良い事もあります。

工夫しても楽しめないなら別の道に進む †
•工夫したり変えたりしても操体を愉しめないようなら、
目標を自分が愉しめる事に変えて、
別の道に進んだほうが良いでしょう。
◦苦行の果てに掴んだ知識や技術は人を虐めるためにしか使われない
事が多いように思います。
■特に、
苦労して我慢して頑張って身に付けたのに評価を受けられなかった時に
そうなるようです。
■もし頑張って身に付けられても、
指導をする際などに
受け手の方にきつい口調で話したり、お説教をしたりする
原因になります。

体という自然との対話を楽しむ †
•操体は、気持ちよさを大切にするので、
練習だけでなく、治療も楽しみやすいです。

受け手の方の体との対話を楽しめない方は操体には向かない †
•でも、中には、
受け手の方の体との対話を愉しめない方もいらっしゃるようです。
◦自分が勉強した通り、思った通りに受け手の方の体を扱いたい
という感じの方もいます。
■そういう方は、操体にはあまり向いていないようで、
やがて他の治療法に移って行く方が多かったように思います。

自分の体との対話を楽しむ †
•操体が巧くなっていくためには、
自分の体を一人操体をして整えられるようになる
事が手始めになります。
◦中腰尻振りやトイレット繰法などの立ち姿勢での重さの操体は
何処でもできるので、
先ずその辺りを習慣にする事から始めてみましょう。
■その時に手首の動かし方を工夫するだけでも
気持ちよさが違ってきたりします。
◦次は、夜寝る時に、
その時一番楽な姿勢は何か調べてみる事を勧めます。
■また、夜中にふと目が覚めた時などには、
その時取っている姿勢を少し強調してみて
息が深くなったり気持ちよさが生まれたりするかどうか試してみましょう。

体の内側の変化を観察する習慣をつける †
•操体の最中に自分の体の中で起こっている事を観察する
習慣をつけましょう。
◦自分の体の中の変化が解らなければ、
他人の体の中の変化はわかりません。
■自分の体を或る程度整えられなくては、
受け手の方の体の歪みを取っていく事はできません。
•ただ、ここでも欲張って100%を目指さない事です。
◦少しぐらい無理をしても60%を切らない程度、
75%ぐらいを目指しましょう。
◦それ以上を目指すくらいなら、
その時自分が愉しめる事をやったほうが操体的なんじゃないかと思いますし、
そのほうが操体の上達にも役に立つようです。
■沢登りや山スキーに夢中だった時期の体験や、子育ての経験は、
私にとって、操体の上達に大変役立っています。

練習の時の判断は受け手役が中心 †
•二人で組んで練習する時には、
動かす方向や力の入れ具合などは、受け手の方が決める
のが原則です。
◦特に、習い始めのうちは受け手の方が決めるようにしてください。
•受け手役になったほうは、
動かす方向や力のいれ具合などを指示するだけでなく、
できるだけ自分の体の状況を口に出してみましょう。

臨床の場では聞けない事も多い †
•実際の治療では、
受け手の方は体の感じている事を口に出してくれない事も多いです。
◦それは、いちいち細かく自分の体の中に起こっている事を口に出す事が、
体が感じている気持ちよさに浸りきる事のじゃまになる場合が多いからです。
•受け手の方が操者に質問される事を気持ちよく感じていそうもなかったら、
聞くのは止めた方が良いし、止めたほうが効果が上がります。
◦じっくり、のんびり、受け手の方の体が緩み、
受け手の方の口から言葉が自然に出てくるのを待ちましょう。
•ですから、二人で組んで練習する時にお互いに口に出し合って、
体が感じている事への感受性を高めていきましょう。
◦体が感じている事を、心で思え、口に出して言えるようになれば、
それだけで養生法を身に付けたのと同じ効果がありますし。
■ま、でも、これも無理のない範囲で、
ゆっくり、じっくり、口に出せるようになっていきましょう。

伝え手役は、即時即応で合わせる †
•伝え手役のほうは、
受け手役の言葉と、
自分が目で見、手の平などで感じた受け手役の体の状況を
常に照らし合わせながら、
動かす方向や量・強さなどを刻々と変化させる
事ができるように練習しましょう。
◦受け手の方が口に出しやすい雰囲気作りや、
問いかけの口調などを工夫したりする事も大切です。
•体は自然なので常に変化していますから、
まるで同じ状態というのはありません。
◦一期一会という感じで、
いつも新鮮な感覚で操体に向き合っていきましょう。

次回は、 †
達人の先生方から技や術を盗む方法について書きます

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