和方養生技術伝承塾~鍼灸・操体実践講座~ 急性期から慢性期まで患者さんが喜ぶ技術を伝承します

ラクな寝方になれない方への対処(2)

1.はじめに †
 「ラクな寝方になってください」と声をかけても、なれない方も沢山います。
そういうときにどうするか、腕の見せ所ですね。
操体を臨床の場で使いこなせるかどうかの分かれ目になると言ってもいいでしょう!

 (1)では、ラクな寝方を探していく方法を紹介しました。そういう方法で探した
結果、それがラクだと分かる方は、そこからラクな寝方をすこし強調する操体をして
いけば良いことが多いです。

 しかし、なかには、まわりで見ていて、ずいぶんラクな寝方になったなと思っても
ご本人がそれを感じられない方もいます。そういう方には、思い切って、横向き、う
つ伏せ、仰向けの順で定番操体をしていく良いとのも思います。本人がラクだと思っ
ていない寝方が体にとってはラクということもあるし、ある寝方になったら大きな歪
みが見えてくる場合もあるからです。

 また、達人の先生方によって、ほかにもいろいろな方法が試みられてきました。ラ
クな寝方を強調しない方法でも、イイ感じを感じられるなら、操体のキッカケになり
ます。もちろん、ラクな寝方でそういう方法を試みたほうがイイ感じになりやすいと
いうことも言えますが。

 ゆらし操法、くすぐり操法、頭顔首の皮膚の操体、耳の動きの操体などです。どれ
も微妙な方法なので、受け手の方がイヤがっているときにはできませんが、案外効果
が出るというか、イイ感じを感じられる方もいます。

 ゆらし、くすぐり、頭顔首の皮膚、耳の動きなどは、直接ラクな寝方を強調するこ
とをキッカケにはしていないですが、イイ感じがあれば操体のキッカケとして使える
し、それらをしていると、だんだんラクな姿勢になってもらえることも多いです。

 ラクな寝方を強調するのは、体の大きな歪みに視点をおいた方法ですが、指揉み
ゆらし、くすぐり、顔、頭、首、耳などは、体の一部分に着目した方法と言えると思
います。


2.おおまかな手順 †

〈1〉まずはじめに声をかけておく †
  「ラクな寝方を探してみましょう」
  「途中で姿勢を変えたくなったら変えても構いませんよ。」
  「ただ、速いとついていけないので、ゆっくり動いて下さい」


〈2〉ラクな姿勢を探して操体を繰り返す †
•(1)ラクな姿勢を探す
◦.1. ラクな寝方の足指揉み
◦.2. 圧痛操法、末端・中心をラクにするなどでよりラクに(前回)
•(2)キッカケを探し操体してみる
◦.1.今まで見た寝方になったら寝方別繰体をすればよい
◦.2.(1)でキッカケがわかっていたら、それをキッカケにする
◦.3.キッカケがわからないときには
■.1.まずは、重さをかけたがっているほうに重さの操体
■.2.つぎは、伸びようとしているラインを伸ばす皮膚操体
■.3.それ以外の追加:ゆらし&くすぐり&頭顔首の皮膚、耳の動き
   .1.ゆらし操法(※1)
   .2.くすぐり操法(※2)
   .3.頭顔首の皮膚の操体(※3)
   .4.耳の動きの操体(※4)
•(3)いろいろ付け足してイイ感じを増やす(※5)
•(4)息が深くなったりイイ感じがしたら続ける
•(5) 姿勢を変えたくなったら終え、次へ
•(…)繰り返す

〈3〉 整理と後始末 †
•.1. やり残した寝方別操体&辛い場所の応急処置
•.2. 座位の2軸×重さと座位の手指揉みで仕上げ(※6、7)

くわしく書くと(※1~※7&追加) †

※1.ゆらし操法 †
•.1.そのときラクな寝方から、手を当ててゆらしでいく
◦手を当てるところは、足指、足甲、足首、下腿、膝、腰骨、背骨など
■足指は握ったり指ではさんだりして、ほかは手のひらを当てる
◦皮膚に手を張り付け、皮膚をこすらないように、ズレる範囲でゆらす
◦ゆらす方向、速さ、リズムは、体全体にゆれが伝わりやすいように
◦不快な感じが出てくるようなら止め、イイ感じが出てきたら続ける
•.2.気持ちよいあいだ、よくゆれるあいだは続けて、適度な時間でつぎのところに移る
•.3.姿勢が変わったら、その姿勢からユラシをしてもよい

※2.くすぐり操法 †
•.1.足裏、膝裏、脇腹、背中などくすぐったそうなところを選ぶ
•.2.親指と人差し指で輪を作り、二つの指先を合わせた部分でくすぐる
◦すこしくすぐったい感じがするくらい、イヤな感じはやりすぎ
•.3.くすぐったさから逃げるようにジタバタ動いてもらう
•.4.しばらくすると、くすぐったくなくなるので、つぎのところに移る

※3.頭顔首の皮膚の操体 †
•.1.頭、顔、首でツボの出やすいところを選ぶ
◦頭:正中線上、正中線と平行で両目をとおる線上、直交し耳をとおる線上
◦顔:正中線上(眉間、鼻頭、唇の上下)、額の横、顎の付け根
◦首:鎖骨首側のくぼみ、横頚部中央、後頭骨下縁
•.2.指腹を当てて、ズレやすいほうにズラして息が深くなるのを待つ
◦・細かいツボは、指腹をすこし沈める方向に皮膚を張る(穴の空いた方向に張る)
•.3.手や足などをモジモジさせはじめたら、声をかけて動いてもらう
•.4.しばらくすると息が普通に戻るので、つぎのところに移る

※4.耳の動きの操体 †
•.1.両方の耳たぶ耳殻をつまんでイイ感じのところをみつける
•.2.つまんだ外耳をイイ感じの方向に動かしたままにして息が深くなるのを待つ
•.3.手や足などをモジモジさせはじめたら、声をかけて動いてもらう
•.4.しばらくすると息が普通に戻るので別の方向に動かす

※1~4.どれも感覚が微妙なので、患者さんがイヤがるときにはできない †

※5.操者がふれていない手足(顔)などをイイ感じのほうに動かしてもらう †
•首などへの皮膚操体には、経絡的に関連する指のゆびそらしを加えてみるのもよい
   (↑操者は受け手の上腕あたりに移動したほうがやりやすい)

※6.頭の後ろで手を組み、捻転×前後屈+重さ †

※7.手の指揉み:小指→親指、八邪→節紋→井穴の順で揉む †
•.*.ピリピリビリビリした感じの強い指は丁寧に揉む

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