和方養生技術伝承塾~鍼灸・操体実践講座~ 急性期から慢性期まで患者さんが喜ぶ技術を伝承します

ツボから先の血行、神経伝達の障害

はじめに †

ツボから先の血行や神経伝達が傷害されることがある †
•ツボが出ているところから先の血行や神経伝達がうまくいかなくなる
ことがあります。
◦座骨神経痛、三叉神経痛、顔面神経麻痺、手足のシビれ感、冷え、ヒョウソ、
水虫、乳腺炎、乳汁不足、椎間板ヘルニアなどのときのツボの出方です。
•ツボが出ていると、
そのツボの奥の底のシコりのところは筋肉が過緊張して硬くなっているので、
その近くをとおる血管や神経を圧迫することがあります。
◦そうすると、そこから先の血の流れる量が減ったり、
神経伝達がうまくいかなくなったりします。
◦そのため、そこから先で、冷えたり、栄養や酸素が不足したり、
二酸化炭素や老廃物がたまったり、シビれたり、痛んだり、麻痺したり
といったことが多くなります。
■ヒョウソや水虫、乳腺炎や乳汁不足も
血行不足や神経伝達障害が関係しているようです。
■椎間板ヘルニアは、
椎間板の両側の椎骨がツボの出ている筋肉に逆方向に引っ張られる
ことが原因のようです。

症状の出ているすこし中枢よりにツボを探す †
•ですから上に書いたような症状があるときには、冷えたりシビれたり、
いろいろな症状が出ているところと出ていないところの境目を探します。
◦冷えなら皮膚表面をさわって温度が違っているところを探し、
痛みやシビレなら患者さんに聞きながら境目を探します。
■そして、その境目のすこし中枢より、
血管なら心臓より、神経なら脳よりを探すとツボが見つかることが多く、
そのツボに鍼灸してツボの奥の過緊張したシコりがゆるんだとたんに
上に書いた症状が消えることが多いです。

おもに神経伝達が障害される例 †

麻痺や神経痛 †
•麻痺や神経痛では、
神経が体の奥から体表の皮膚近くに出てくるところで
まわりの筋肉のなかにできたシコりに圧迫されていることが多いです。
◦座骨神経痛の場合には尻中央の奥の大座骨孔あたり、
三叉神経痛では頭頂部の耳よりのあたり。
■わかりにくければ、体表解剖の本をみて、
神経痛の出ている神経の走行をしらべます。

手足のシビレ感 †
◦手足のシビレ感の場合にも、
症状が出ているところの脳よりを探すとツボが見つかることが多いですが、
シビレ感の場合には血行も関係しているようです。

椎間板ヘルニア †
◦椎間板ヘルニアの場合は、
ツボが出ている筋肉が過緊張していて、
その筋が背骨に付いている部分で椎骨を引っ張り、
隣り合う椎骨が逆の方向に引っ張られたときに間の椎間板を圧迫して、
圧迫された椎間板が飛び出て神経を圧迫することに由来するようです。
■背骨は繋がっているので、背骨全体の曲がり具合を見ながら、
どの筋肉にツボが出ていることによって、
飛び出している椎間板の上下が圧迫されているか
を考えるとツボがみつけやすいです。

おもに血行が傷害される例 †

乳腺炎や乳汁不足 †
•乳腺炎や乳汁不足では
乳房のすそ野まわりの乳房と肋骨のあいだの大胸筋などにツボが出ます。
◦こちらは、おもにそれら乳房のすそ野まわりのシコりによって血管が圧迫され、
そこから先が血行不足になることによって症状が出るようです。
■乳は、おおざっぱにいえば、
血液から赤血球をのぞき脂肪を混ぜたもののようですから、
血流が少なくなれば乳汁不足になります。
■また、少なくなった血流に沢山の脂肪を混ぜようとしてドロドロになり
詰まって炎症を起こすようです。

ヒョウソ †
•ヒョウソの場合は、
症状が出ている指をもどった手の甲にツボが出ていることが多く、
たとえば中指なら
手の甲の2・3間か3・4間のとくに指先への血管が分岐しているあたりに出ます。
◦局所の灸でも改善しますが、手の甲のツボも鍼灸しておいたほうが治りやすいです。

水虫 †
•足の水虫で、ある指のまたにだけに出ている場合もヒョウソと同じように、
そこからもどった足の甲にツボが出ています。
◦こちらも指先への血管が分岐しているあたりに多いですが、
足首まわりに出ることもあります。
■局所だけでなく、足甲や足首まわりのツボにも鍼灸したほうが
治りやすく再発しにくくなります。

冷え †
•冷えの場合には、冷えているところの境目をみつけたあと、
すこし心臓よりを探してツボをみつけは鍼灸すると改善します。
◦鼡径部や膝まわりの血海や足陽関(別名:寒風)などのツボで
足の冷えが改善することも
ツボの奥のシコリが血管を圧迫しているからかもしれません。

顔頭の症状と首のツボ †
•首から上の顔や頭の症状には首のツボがふかく関係していることが多いです。
◦昔から目、鼻、耳、口など顔頭にある器官に関係する症状や頭痛などの場合には
首のツボをよく調べるように多くの方が書き残しています。
■これも、血行について、
症状の出ているところのすこし心臓よりを調べる
例のように思います。
•後頭骨下縁の天柱風池への刺鍼で眼圧が低下したという報告もあり、
この場合は静脈の血行が良くなった可能性があるかなと思います。
◦動脈の血行だけでなく静脈の血行も関係している例が
ほかにもあるかもしれません。
■冷えなども静脈の血行が良くなり、それにつられて動脈の血行が良くなり
ということもあるかなと思います。

ガングリオン †
•ガングリオンは、その底の下にある筋肉に刺すつもりで、
ガングリオンのまわりの四方八方から刺鍼すると
だんだん小さくなることが報告されています。
◦これなども血行が改善し、新陳代謝が促進された結果のように思われます。

鍼灸の効果の根拠のひとつかも †
•デルマトームや脊髄からの神経走行を考えると、
肺愈、肝愈、胃愈など背部愈穴でそれら内臓の症状が改善するのにも、
このツボの底のシコりによる神経伝達の障害が関係しているかもしれないな
と考えています。
◦また、それら臓器への血行や臓器からの血行もツボの出方に関係している
可能性もあります。
■リュウマチの症状が体の一部に出ているときに
そのすこし中枢よりのツボで改善することがあるのも
血行や神経伝達が関係しているように思います。
•いまは指先血流量を検査する機械があるので、
すくなくとも血行の改善はすぐ検査して確かめられると思います。
◦そのほかにもいろいろたくさんの生理学的な実験をして
確かめてほしいなと想います。
■鍼灸をはじめとする東洋的物療は、出ているツボを消すこと、つまり
ツボの出ているところの筋が一時的に機能的過緊張過弛緩した状態を改善することで、
いろいろな症状の改善を目指します。
■それによって血行や神経伝達も改善することが研究で確かめられれば、
なぜ内臓の症状も改善するか根拠が今よりもはっきりしてきそうな気がしています。

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